小児矯正(第一期治療)よりラビアルブラケット装置(ライゲーションラビアル):第二期治療へ移行10代女性I様矯正症例

女性I様「上下前歯が噛み合っていない方」の小児矯正(第一期治療)よりラビアルブラケット装置(ライゲーションラビアル)第二期治療へ移行矯正症例

 

①主訴:上の前歯と下の前歯が噛み合っていない

②診断名:舌癖を伴う上顎前突

③年齢:9歳7ヶ月(矯正精密検査時)

④矯正装置:舌癖除去装置、カリエールディスタライザー、リンガルアーチ、ハイプルヘッドギア、マルチブラケット矯正装置

⑤抜歯部位:非抜歯

⑥動的治療期間:第一期治療 約 5 年    第二期治療 約 2年3ヶ月

⑦治療費:

初診料 5,000円 矯正精密検査料 20,000円 矯正診断料 20,000円

ライゲーションラビアルトータルフィー 900,000円(全て税抜)

⑧リスク・副作用

:歯痛 ブラッシング不足によるう蝕 口内炎と潰瘍 発音障害 歯肉退縮 歯根吸収 後戻り

 

初診時の口腔内写真です。

お口の中を拝見させて頂いた所、症状としては“開咬”で原因としては舌突出癖といい、舌を前に出す癖が確認されました。

当クリニックを受診する前には“言葉の教室”に通い、話し方や舌の使い方を修正するトレーニングをされていたとの事ですが、なかなか治らなかったとの事です。

舌癖除去装置(ハビットブレーカー)という今回は取り外しが出来る装置を使用します。

この装置はワイヤーで製作した“柵”があるために舌を出して歯を前に押しだすことが出来なくなります。

開咬という前歯のかみ合わせが開いた症状は改善されましたが、I様は上顎前突いわゆる”出っ歯”の症状もありますので、カリエールディスタライザーを使用し引き続き上顎前突の治療を継続いたします。

カリエールディスタライザー、リンガルアーチ装着後口腔内写真です。

上の写真にあるように顎間ゴム()をかけていただくことで効果が現れる装置ですので、患者様のご協力がとても重要です。上顎の犬歯から大臼歯部にかけて遠心(後方)移動をさせ、上の前歯を後ろに引きこみ上顎前突の改善を図ります。

上顎前突の改善が見受けられます。

今後は口輪筋、舌トレーニングの継続と共に第二大臼歯萌出まで経過観察を行い、成長終了後に抜歯を含めた再診断を行います。

 

小児期(子供の頃)からしっかりと顎の位置関係や歯の生え変わりを経過観察し、必要に応じた矯正治療を行うことで、最終的に装着するマルチブラケット装置の装着期間を短くすることが可能となります。

 

第二大臼歯が萌出完了し、成長終了しましたのでMBS前検査(第二期治療前検査)を行いました。

 

MBS前検査(第二期治療前検査)の結果から保護者の方の同意を得て、非抜歯で第二期治療を開始です。

上下顎MBS装置完了時口腔内写真です。

 

上下顎に装置をつけてから約4ヶ月後のレベリング(デコボコの改善)ステージです。

歯を3次元的に動かすことが可能なMEAWと顎間ゴムを使用し開咬の改善などをはかります。

 

個々の歯の詳細な配列を行うディテーリングステージです。

 

動的(歯を動かす治療)治療を終了し、ついにブラケットを口腔内より撤去を行いました。

 

現在、自分で取り外しが出来るマウスピース型の保定装置を使用して頂いております。

 

 

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