JUN’S NEWS VOL.17 テーマ「床矯正」
[2015年12月01日]
JUN’S NEWS VOL.17を作成しました。テーマは「床矯正」です。
床矯正は、プラスチック製の床部分(レジン床)と金属線で作られた、取り外しができる装置です。 乳歯、あるいは乳歯と永久歯の混ざった混合歯列期の不正咬合の処置によく用いられます。 今月号は“ 床矯正 ”についてご紹介致します。
【1】緩徐拡大装置 (側方・ファンタイプ・シュワルツ)
拡大床は、歯列弓を拡げて歯列を整える矯正装置です。患者様のケースに応じて作製し、本体はレジン床にスクリューがついた構造になっています。このスクリューを回して装置の形状を変化させ、その負荷を利用して顎をゆっくりと拡げ、歯を動かし、歯を並べるスペースをつくる仕組みです。拡大床には側方・Fantype・シュワルツもあります。所定の日にスクリューを患者様に回して頂き、装置を口腔内に装着して頂きます。
【2】咬合斜面板・咬合拳上板
咬合斜面板は下顎が後ろに下がっている上顎前突などの不正咬合において、下顎骨の成長を促進する目的で用いられます
。
上顎に装着する装置で、レジン床は奥の臼歯部から前歯部に向かって下がる傾斜構造になっています。
噛み合わせたときに下顎の前歯が、レジン床に接触し、下顎の位置を前方へと導く装置です。
他にも過蓋咬合に用いる咬合挙上板という床矯正装置もありますが、当クリニックでは咬合斜面版・咬合拳上板共に現在はあまり使用しておりません。
【3】タングクリブ
[舌突出癖]による開咬(上下の前歯が開いた咬合)を改善する目的で使用される装置です。柵により舌を前に出す事が出来ない
ので、舌を本来の良いポジションへ誘導する事が可能です。
ーまとめー
床矯正装置は可撤式の為ご自分で取り外すことは可能ですが、一日の装着時間が短いとなかなか効果が得られないので、矯正治療を円滑に進める為には患者様自身のご協力が必要となります。できる限り長時間の装着をお勧めさせて頂いております。
床矯正装置は永久歯の萌出誘導や顎顔面成長誘導を促進するものであり、この装置のみで矯正治療が終了という事でありません。ほとんどのケースにおいて最終的にはマルチブラケットシステム等の装置を使用する第二期治療が必要となります。
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